2013年5月25日土曜日

池上の本門寺公園と周辺散策

 昨日は、3歳になる孫と池上にある本門寺公園と池上本門寺周辺の散策をしました。東京の大

田区にある池上本門寺は、都内にあるお寺にしては非常に境内が広く緑の多い散策するには絶

好の場所です。

有名な人のお墓も多くあり、あの「力道山のお墓」もここにあります。園内の児童公園で滑り台や

ブランコ、シーソーと一通り遊ぶと孫は、とても満足そうでした。すると公園にお年寄りが続々と集

まってきました。何事かと思って様子を見ているとリーダらしき老人が人々の輪の中心に入って号

令をかけ始めました。「ひざ、腰、肩、首、腕回しと順番に5回ずつ回して下さい。無理をしないよう

にゆっくりはじめましょう。」私と孫も仲間に加わって体操をしました。このグループは、近所にお住

いの健康体操クラブの人たちでした。

体操が一通り終わったので、私と孫は、公園の階段を上まで登って行き池上本門寺の墓地の方

に上がっていきました。

5月下旬の午後の木漏れ日がまつ毛の長いくっきりとした二重瞼の愛くるしい孫の顔と地面を行

ったり来たりして光っている様は幻想的でさえありました。孫は、天然パーマなので肩越しにかかる

髪の毛がフランス人形のようにカールしています。その髪をふわっと揺らす軽やかな風が何とも気

持ちのいい心地にしてくれているのか、孫ははじけるような笑顔で私と手をつないで墓地の中を歩

いて行きました。

しばらくすると、のどが渇いたのか孫はアイスクリームが食べたいと言い出しました。そこで私

は、孫を抱っこしてアイスクリームが食べられるレストラン探しの長い苦行の旅に出かけることにな

りました。

本門寺の周辺にはレストランがたくさんあると思っていましたが、驚いたことになかなか見つかりません。

1Km位ずっと13Kgある孫を抱っこして歩き回りましたが、1軒のレストランも見つからず、

コンビニが1軒見つかっただけでした。仕方なくコンビニでハーゲンダーツのストロベリー

のアイスクリムを買って孫に食べさせました。私は、マンゴーのアイスクリームを買いました。

コンビニの中には、座るところもなく「店内では飲食できません。」という店員の説明で店の外に出て、

コンビニの前にしゃがみ込んで孫とアイスクリームを道端で食べました。

全く、3歳の女の子と初老のおじさんがコンビニの前でしゃがみ込んでアイスクリムを食べている姿は、

傍から見たら異様にみえたに違いありません。 または、行儀の悪いことをおじいさんが孫に

教えていると思われたに違いありません。しかし、我々2人にとってはのどがカラカラで

それどころの話ではなっかたのです。ましてや孫となら何をやっていても楽しくて嬉しくて周り

のことなどどうでもよくなってしまうのは、爺になった証拠だなと、自分ながらつくづく思いました。


孫を虫歯にしては、いけないので。また、コンビニ入ってエビアンの天然水を買って、

何度も「ぐふぐふペー」をやらせてうがいをさせました。 

それから、私は、孫を抱っこして本門寺公園を通って孫の住むマンションに帰ることにし、

今来た道を逆戻りし始めました。 門前に差し掛かると有名なゴマおはぎを売っている

お店「ごまのお店 いい友」の前に差し掛かりました。お店の前には、座布団をひいた椅子が

3つ並べてあり、休憩ができるようになっていました。私は、孫を抱っこしてずっと歩き通しだったので、

天の助けとばかり孫を椅子に降ろして座らせて、自分も隣に座って一休みすることにしました。

それを見ていた店の女将が「まあ、かわいいお孫さんね。中に入って休んでいきなさい。」

と言ってくれました。外は日差しが強く暑いほどだったので、女将が声をかけてくれたのです。

お店の中に入ると、冷やしたごま入りの豆乳をふるまってくれて、それをいただいた孫は「おいしい」と

喜んで飲みました。ラップで包んだ小さなおにぎりもいただき、ごまであえいだゴボウや小魚の

佃煮もいただき、たいへん、親切にしていただきました。お礼に私は、名物のごまのおはぎを

1本買い女房へのお土産にすることにしました。

孫の家には、ごませんべいとごま入りのかりんとうを買ってやりました。


やっと孫の住むマンションの近くまで帰ってきました。最後の難所はマンションが高台の

頂上にあるために、長いのぼりの坂道を登りきらないと帰りつかないということでした。

私は、2Km近く13キロの孫を抱えて歩いてきたので、かなり体力を消耗してきていました。

坂道の途中でのどがカラカラになってきた私は、ついに、孫に言いました。

「じじ、もう死にそうだから、ちょっと降りて立ッちしようか。」と・・・・。つかさず、彼女は、

「ダメ」といって降りてくれません。下に降ろそうとすると彼女の両足を引っ込めてしまいます。

孫のいつもやることなのですが、この時ばかりは、足ががくがくで本当に降りてもらいたかったのです。 

それでも、孫は涼しい顔をしてニコニコしています。「じじ、お水飲まないと死んじゃいそうだから、

ちょっとだけ休んで水飲ませてくれる?」 「ダメ、ダメ」そんな会話をしているうちに私の体は、すでに、

へたへたとしゃがみ込み、コンビニで買った自分用のエビアンをがぶがぶと飲み干していました。

「嗚呼、生き返った!」私は、最後のエネルギーを絞り出して長い坂道の上の

孫の住むマンションに辿り着きました。 こうして、私の長い苦行の旅は終わったのでした。


池上本門寺の近くには、レストランが少ないのでお散歩をするときは気を付けましょう。